未来のために6

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    しばらく、沈黙が続き、風が部室に入ってくる。  窓をかたかたと風はたたき、五人はずっとそのままだ。  時を刻む秒針の音は風に掻き消されている。  雨音が五人の鼓膜に響き始めた。  風が冷たくなりはじめた頃。  「……ごめん」  彼女は呟く。  四人の視線が向けられる。  芝田翔子に。  「……翔子ちゃん……なのかい?」  総司の確認に、翔子は静かに頷く。  「…………」  総司以外の三人は黙っている。  この矛盾脱出の為に、本人の願望を叶えなければならないのなら、自分達は口を出すべきではないと三人は考えたのだ。  「どうして?」  総司は努めて穏やかな声で尋ねる。  亜季がジャックと淳司に目配せる。  自分達は退室して、翔子と総司を二人きりにさせてあげようという亜季の意思だ。  二人は頷き、立ち上がる。  翔子と総司に背を向けようとした時、  「翔子ちゃん!」  切迫した総司の声が響いた。  それに伴い、三人の視線が二人に向けられる。
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